Acoustic Repair & Customize
施工例
【Gibson Hummingbird サウンドボード修理】
強い衝撃によりサウンドボードに大きな亀裂が生じ、ブレイシングにも多数剥がれが生じてしまった個体の修理。
割れてしまったトップ板のクラックを一時的に広げ、接着剤を流し込んでから固定し接着。その後は数日に分けて、1か所1か所確実にブレイシングを元の位置に戻していく作業となりました。
このような重篤な場合でなくても、アコースティックギターは経年変化や乾燥による木材の収縮により、トップの割れや剥がれが起こることがあります。定期的な点検を行い、早めの対処を心掛けましょう。
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【ブリッジ浮き/剥がれ修理】
弦の張力によりサウンドボードが変形し、ブリッジに浮きや剥がれが生じてしまうことがあります。接着面をしっかり整えて再接着することで、元の状態より強固に接着をすることが可能です。
ブリッジ自体に割れや大きな反りが生じてしまい、そのままでは再利用が難しい場合等は、ブリッジを作りなおして取り付けることも可能です。
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【Martin D-45 バインディング剥がれ修理】
樹脂製のバインディングは木材との収縮度合の違い等により剥がれ易く、特に塗膜の薄いアコースティックギターではとても多い症状と言えます。
このD-45はヘッドの広い範囲でバインディングが剥がれ、その為周囲の塗装にもチップが見られたため、バインディングの再接着と塗装の補修を行いました。元のトップコートには黄ばみが生じていたため、色合わせまで行っています。
【オクターブ調整/イントネーションサドル】
フレットのピッチをより正確にするために、各弦の支点が適切になるよう加工を施したイントネーションサドルを作成し取り付けました。
音程感が安定することで、とても美しい和音を奏でられるようになります。
【Gibson J-45 ピックガード交換】
柄物のピックガード材は変形しやすく、このJ-45も変形により浮きが生じてしまいました。
元のピックガードを剥がし、粘着を丹念に取り除いた後、新しいピックガードを製作し貼りつけました。
【L.R.Baggs Rylic P.U.の取付】
MartinのD-28に、お客様お持込のP.U.の取付を行いました。
エンドピン穴を拡張し、エンドピンジャックを取り付け、正確な位置にP.U.を貼りつけます。ボディ内部でワイヤーが暴れないよう、ボディ内部の共振しにくい部分にワイヤーを固定し、作業完了となります。
【Larrivee L-10 のサウンドボード損傷修理】
ボディ側面に大きな衝撃が加わり、サウンドボード剥がれ及び、アバロン貝の装飾にダメージを負ってしまった、Larrivee L-10の修復作業。
主にサイド板の変形により、そのままでは剥がれ面が元の形に戻らなかったため、邪魔をしている木片等を丹念に取り除き、専用の当て板を製作して接着。その後紛失してしまっていた装飾部分を、天然アワビ貝の板より削り出し、インレイ作業を行いました。
周辺全体を研磨して整えた後、塗装作業をして無事修復完了となりました。
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【Taylor NTネックのリセット】
独自のボルトオン構造を持つTaylor社のNTシステムの再調整。
ネックとボディの間に挟まれているスペーサーの形状を変更することにより、ネックの仕込み角度を調整することが可能なシステムです。
このギターは、アコースティックギターとしては極端に低い弦高をご希望であったこともあり、元のスペーサーは加工せず保管。新規にスペーサーを製作し、調整を行いました。
併せてブリッジサドルも交換しています。
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