ピックガードの厚み増しとパーフェロー

さぁ、世の中はEURO目前!(サッカーの話です)。

オープニングマッチは

日本時間11日の朝3時!

いきなりの試練ですが、

皆でこの寝不足1ヵ月を乗り切りましょう。

 

 

 

こちらはSadowskyのWill Leeモデル。

まだ新しいベースですね。

 

全体のバランスや演奏性、サウンド共に

非常にハイエンドな仕上がり。

さすがSadowskyです。

ご依頼主もこのベースは大のお気に入りな様子ですが、

唯一不満なのが、

弦とピックガードの間隔。

ご依頼主の好みと比べるとちょっと広いそうです。

 

指引きベースプレイヤーにとっては重要なポイントですね。

 

この部分の対応として一般的なのは、

ピッキング部分にスペーサーやフィンガーランプ的なものを追加したり、

ネックポケットを掘り込んでネック自体を低くセットしたり、

いろいろな方法が考えられます。

 

ただどの方法も

見た目に変化があったり、

穴を開ける必要があったり、

元に戻したくても戻せなかったり。

 

今回は見た目を出来るだけ変えずに、

弦とピックガードの間隔を2mm程狭くしたいとのことで、

こんな感じで作業させていただきました。

用意したのは、

2mm厚の透明アクリル板。

そのままでは作業性が悪いので、

全面にマスキングテープを貼って作業を進めます。

 

以前ご紹介したピックガード製作の手順と同様、

型を用意し、

それを基に主に機械で抜いていきます。

 

こうして出来上がった透明なピックガードを

元のピックガードに重ねて取り付けると・・・

どうでしょう、この見た目の変化のなさ。

 

「透明の物重ねれば、そうなるに決まってるじゃん」

と思われるかもしれませんが、

これだけ元と同化させるには、

私なりのいろいろな工夫と技術を織り込んでいます。

コントロールプレートや、ピックアップの部分は、

元のピックガードと完全に同一形状に。

わずかながらツバ出しされた指板と干渉しないように、

アクリル板のみネック付近は指板形状に合わせて加工。

 

そしてさらにこだわったのがこれ。

元のピックガード材は

パール柄の4プライ材。

その外周は斜め45°に面取りがされた状態でした。

 

そこで新しく製作したアクリルの外周は、

その斜め45°がそのままつながるように加工をしました。

 

こうすることで、

元のピックガードと新しいアクリル材が

まるで元から同一の素材であったかのような仕上がりとなりました。

 

うーん、自己満足。

 

そうして再度組み上げセットアップ。

どうでしょう、

この頑張りすぎて何も付いていない感。

 

画面的には地味ですが、

ご依頼主のご希望には高いレベルでお応えできたと思います。

 

この加工の良いところは、

アクリル材を外してしまえば、

そっくりそのまま元通り。

 

例えばピック弾きのステージでは取り外し、

スラップばりばりやりたいときには気軽に取り付けることが出来ます。

 

カスタマイズにもいろいろなスタイルがありますが、

出来るだけ元の状態を維持しながらカスタマイズすることも、

大切な要素の1つだと思います。

 

 

今回のご依頼とは直接関係ないのですが、

このベースの中で私が目を奪われたのはこちら。

このベースの指板、

一見ローズウッドに見えますが、

その質感はとても綿密でシルキー。

木肌はとてもサラッとしていてすごく上品です。

 

メーカーのスペックを見るとこれは「モラド」。

一般的には「パーフェロー」と呼ばれることが多い材です。

 

ローズウッドの遠い遠い親戚のような材ですが、

ローズウッドと比べて導管が小さく、密度が均一。

比重はローズウッドと同等です。

 

大きく異なる点はその油分。

パーフェローは油分がとても少なく、

加工する上でも非常にストレスなく作業が進みます。

 

その分サウンド的には、ややカラッとしたローズウッドと言えるでしょう。

 

 

トーンウッドとしてのポテンシャルは

相当に高いと思います。 

 

私はこの材が大好きで、

現在もある程度の量の材をストックしています。

 

という最後はほぼ自慢でした。

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カスタムオーダーギター・ベースの製作、リペアとカスタマイズ、オリジナルエフェクターなどの設計・製作をしています。

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