ボリュームポットの選び方

工房リニューアルオープン記念のキャンペーン、

第1弾(無料セットアップ)、第2弾(限定HATAノブセット)共に大変ご好評いただきまして、

ご来店いただいた方々、お買い上げいただいた方々、誠にありがとうございました。

 

こういったキャンペーンって今までやったこと無かったんですが、

こちらの準備等イレギュラーな負担はあれど、

また新しいお客様との出会いのきっかけにもなり、

私も貴重な経験をさせていただきました。

 

楽しかったので、また何かやります。

 

 

今日のブログは前回のナットのお話に引き続き、

需要の多いリペアシリーズ第2弾!(今後シリーズが続くかは神のみぞ知る・・・)

 

ボリューム(トーン)ポットの交換をテーマにしてみたいと思います。

 

まず申し上げておきたいのは、

こういった電気部品の話になると出てくるこのテーマ

「音って変わりますか?」という問いに対する、

リペアマンとしての私のスタンスです。

 

ボリュームポットは一つの抵抗体ですから、

もちろんギターのサウンドに対する影響はゼロではありません。

ボリュームポットのブランドを変更すれば、

それが同じ抵抗値やカーブであっても、

恐らくサウンドにも変化は出ているのだと思います。

 

ただ実際はほとんどの方は、

元のポットに不具合が発生すると、ポットを交換します。

交換前の元のポットは新品では無く、

おそらく数年~十数年は使用されていますので、

接点の腐食や抵抗体の摩耗で、

新品のポットとは信号の流れ方も異なります。

 

実際そこから新品のポットに交換をすると、

間違いなく電気信号的にはしっかりと導通をしますので、

その違いがサウンドの大きな変化につながることも多いです。

 

つまり、仮に同じポットに交換しても、

10年使ったものから新品に交換したらサウンドは変わっちゃいますので、

ポットのメーカー云々でそれらのサウンドについて議論をしても、

あまり意味のないことかなと思います。

 

それよりも大事なのは、

壊れにくくて、操作しやすいこと。

 

特に各商品で、

「トルク」と呼ばれる、回転動作時の硬さや滑らかさが全然違いますので、

これは演奏中ボリュームを操作される機会が多い方にとっては、

見逃してはいけない部分です。

 

今日はそのあたりにも注目しながら、

現在入手しやすい、

メジャーどころのポットをご紹介させていただきます。

左からCTS(ビンテージタイプ)、CTS(標準品)、BOURNS(標準品)、ESP(BOURNS)
左からCTS(ビンテージタイプ)、CTS(標準品)、BOURNS(標準品)、ESP(BOURNS)

まずはギターの本場、USAメーカーさんのものから。

 

【CTSポット(ビンテージタイプ)】

ギター用ポットで一番有名なメーカーと言えばCTS。

ビンテージタイプというのはその構造で、

ご覧の通り背中の中央に開店シャフトの軸が見えるので

「ヘソ付き」なんて呼ばれます。

FenderのVintageシリーズはこのポット(だったと思います)。

回転トルクは軽めで、後述の国産ポットと同じくらいの感触でしょうか。

 

【CTSポット(標準タイプ)】

現在標準のCTSポットがこちら。

多くの有名メーカーのギターに純正採用されています。

ビンテージタイプに比べると硬めのトルク。

ギター用として販売されているポットの中ではかなり硬い方のトルクです。

 

【BOURNS(標準タイプ)】

こちらもアメリカの老舗メーカーBOURNS。

(中古品の写真でスイマセン)

今日ご紹介しているポットの中では、

ダントツにトルクが軽いです。

 

【ESP(BOURNS製)】

ギターメーカーESPがBOURNSに特注しているポットで、

独特の滑らかなトルクを備えています。

回し始めはちょっと重さを感じるんだけど、

回り始めるとスムーズで、

オーディオ用ポットを軽くした感じでしょうか。

GIBSON純正ポットをわずかに重くした感じとも言えます。

 

 

以上、取り付けサイズがインチのアメリカメーカー製でした。

 

トルクの重さは良し悪しではなく、

完全に好みだと思います。

頻繁にコントロールする場合、軽めのトルクを好む方が多いですが、

ストラトみたいにピッキング位置とボリュームの位置が近いギターでは、

意図せず回してしまうこともあり、

そういった場合には重めのものの方が良いかもしれません。

 

 

続いて、その他のポット。

左から国産(24mm)、国産(ミニサイズ)、バランサーポット、スイッチ付きポット
左から国産(24mm)、国産(ミニサイズ)、バランサーポット、スイッチ付きポット

【国産(24mm)】

国産ギターでは頻繁に使用されるタイプで、

トルクは比較的軽いです。

CTSのビンテージタイプに近いと思います。

 

【国産(ミニサイズ)】

こちらは比較的廉価なギターに付いていることが多いタイプ。

トルクは24mmと似ています。

 

【バランサーポット】

ベースのバランサーボリュームに使用されるポットです。

回転操作時に中点が判りやすいように

センタークリック機能が付いています。

トルクは全体的に重めのものが多いです。

 

【スイッチ付きポット】

ミニサイズのポットと6ピンのスイッチを一つにまとめたもので、

シャフト(つまみ)の上下に合わせてスイッチが切り替わる仕組みです。

複雑な配線の切り替えも省スペースで実現出来ます。

つまみを引っ張って切り替えるプッシュプルタイプと、

つまみをタップすると内部のばねが跳ね上がり切り替わるプッシュロックタイプがあります。

ポット自体の回転トルクは軽いものが多いです。

 

 

 

ご紹介した中で

USA4種と国産2種は、

ほとんどのギターに対応可能です(一部取り付け加工が必要な場合有)。

 

ポット自体のトラブル時だけでなく、

操作性を見直されたい場合にもポット交換は有効です。

 

 

さらに細かい話をいたしますと・・・

 

ギター業界は「Aカーブ」という抵抗値変化をするポットを使うメーカーが多いですが、

たとえ同じAカーブでも、

メーカーが異なると、つまみを回した時の抵抗値の変化具合がちょっと違います。

 

私はボリュームにAカーブを使うことが多いのですが、

CTSのAカーブより、BOURNSのAカーブの方が使いやすい(私にとって)ことに最近気づきました。

 

 

 

そんなこんなで、

ポットって流通している種類が多く、

お客様からご依頼を頂くたびにお取り寄せでお待たせするのも申し訳ないので・・・

全部揃えちゃいました。

 

これだけそろっているのは、おそらくリペア工房ならではの景色。

今日ご紹介したCTS2種、BOURNS2種、国産2種、それぞれで250kΩ、500kΩ、Aカーブ、Bカーブございます。

スイッチ付きポットも、バランサーももちろん常備。

それぞれで取扱い代理店さんが違うので、

仕入れはなかなかメンドクサイですが、

 

これだけあれば一安心です。

 

 

ポットだけじゃなくて、

交換のご依頼が多いジャック(モノラル、ステレオ)

さらには各種スイッチ(トグル、レバースイッチ、ミニスイッチ等)も在庫を置くようにしてますので、

お待たせせずに交換、その場ご返却も可能です。

 

 

配線関係の修理やパーツ交換も

お気軽にご相談下さい。

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コメント: 2
  • #1

    @fiachra_ (木曜日, 11 5月 2017 22:15)

    お世話になります。たしかに音はかわるのはすごくわかります。SRVの音になるっていう、PODだけ売る商売もありますけどどうなんでしょうか。
    ストラトのJAPANなら問題なく、交換したときからSRVの音になるらしいです(笑)。(もちろんTSのエフェクターやアンプも真似なきゃだめですが。)ぜひ一度見てほしいストラトがあります。片道220Kmを走れるかです。

  • #2

    YOS吉田 (金曜日, 12 5月 2017 09:27)

    コメントありがとうございます。
    ポット単体がギターの音にどれほど影響を与えるか・・・
    これは人によっても感じ方は異なると思いますが、
    ボリューム回路は単なる受動部品を用いた分圧回路ですので、
    サウンドキャラクターへの影響は1%にも満たないハズです。

    アクティブサーキットでもない限り、
    ギターのサウンドキャラクターまで左右することは難しいです。

    ボリュームだけでなく、ギターは本体の構成からエフェクター、アンプまで、
    全てが積み重なってのサウンドですから、
    ボリューム単体で「音がこうなる」と言い切ってしまうのは、
    私は賛成出来ません。

    ただ、ギターにはいろいろな楽しみ方がございますので、
    それをご使用になられた結果、SRVの音だと感じられる方がいらっしゃれば、
    それを間違ってると申し上げるつもりもございません。

    私のリペアマンとしての立場としては、
    「このボリュームをつかえば〇〇の音になるよ」とは
    申し上げられません。

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