オーダーテレキャスター完成

現在当工房は

静岡県島田市移転作業の真っ最中。

 

その前にご返却しなければならない多くのリペア品や

生産休止前最終ロットのSmoggy Overdrive、

さらには確定申告期限に追われつつ、

花粉に日々の体力を奪われ続ける2月3月・・・。

 

気が付いたら、

前回のブログ更新から1か月以上経過しておりました(滝汗

 

今日からまた気を取り直して(本当か?

いろいろな非日常をご紹介したいと思います。

 

 

あ、今更ですが、

ウェブサイトリニューアルしています。

まだ更新しきれていないコンテンツもありますが、

是非ご覧ください。

 

 

さぁ、久しぶりのブログはまず、

これを紹介しないわけには参りません。

 

2週間ほど前に納品させていただいた、

個人様のオーダーギターです。

 

Y.O.S. Telecaster Type Custom Order Guitar

当工房のオーダーギターとしては過去最もシンプルな作品でしょうか。

 

ご依頼主自らセレクトした極上の木材を基に、

あとは私が持てる技術を全て投入し、

ただただ丁寧に作り上げた、

そんなギターです。

 

細部をご覧ください。

Swamp Ash 1P

ボディはスワンプアッシュの1P材。

近年とても希少な軽量材は、

古き良き50年代ギター材にも劣らぬクオリティ。

大木から切り出されたであろう雄大な木目がたまりません。

 

ご依頼主のご希望で、一般的なテレキャスターより3mm程厚めに製作。

ボディトップにはホワイトバインディングを巻きつけ、

全体をほんのりと飴色に着色し仕上げています。

 

塗料はオールニトロセルロースラッカー。

アッシュの美しさを最大限生かしつつ、

鳴りを損なわないための、

極薄グロス仕上げ。

これ以上薄いグロス仕上げは、今の私には出来ません。

 

 

Brazilian Rosewood

指板はブラジリアンローズウッド。

他のローズウッド種と間違えようの無い、

ブラジリアンローズらしい木目の材です。

 

この木目を楽しむために、

丸ポジション無しの仕様としました。

 

フレットはミディアムジャンボサイズ、

フリーダムカスタムギターリサーチのステンレスフレットです。

 

 

本柾目 カーリーハードメイプルネック

ネックは、

本柾目に切り出した、

カーリーハードメイプル。

 

製材から完成まで狂いがほとんど出ない優等生でした。

 

 

これだけ良い材ですから、

ちゃんと作ればいいギターになります。

 

シンプル故に、

一つ一つの作業もごまかしが利きませんので、

とにかく丁寧に作業をさせていただきました。

 

たとえば、

ボディトップの塗装に移り込むカーテンの光。

塗膜をきれいに仕上げると、

ご覧のとおりボディのエッジまで像に歪みがありません。

 

これは木工から塗装の各研磨作業全て、

形を崩さぬよう留意しながら

時間をかけて手で仕上げた結果であり、

量産ギターでここまでのクオリティを追い求めることはまず不可能です。

 

ピックガードの仕上げも、

量産ギターとの違いが出やすい部分です。

 

フェンダータイプのギターは

ネック、ボディ、ピックガードとそれぞれのパーツを別々に作り、

最後に組み合わせますから、

それぞれの誤差が生じ、

全てがピッタリというわけにはなかなか行きません。

 

そういった部分の精度を追求できるのもハンドメイドの良さであり、

各パーツとピックガードの形状をピッタリ合わせることはもちろん、

1弦側カッタウェイ周りの部分は、

ボディ外周形状に完璧に沿うように成形をします。

 

通常ピックガードの外周は、

切削した刃物の痕が残りますが、

私はその刃物の痕をヤスリで丹念に消し、

今回は鏡面に仕上げることで、

「手作業感」も極力排除しました。

 

正直、

ピックガードの仕上がりが少し良かろうが悪かろうが、

ギターの音にはほとんど関係ないと思いますが、

ここはもう維持と矜持の世界です。

 

 

今回は写真で伝わりやすい部分のご紹介となりましたが、

最初の材の切り出しから完成まで

終始一貫このようなクオリティを目指して作業をしています。

 

各工程の差は微々たるものかもしれませんが、

その少しの差が積み重なって楽器が出来上がると、

大きなクオリティの違いが生まれると信じて、

楽器作りに臨んでいます。

 

 

その分時間がかかってしまいますので、

今後も多くの方に手に取っていただけるようにはならないと思いますが、

その分ご縁があった方々のために、

私にしか作ることが出来ないギターをお届けできたらと思っています。

 

 

 

と、偉そうに語ってみたくなるくらい、

良いギターになりました。

 

自分のためにギターを作ると、

どうしてもここまで頑張れないので、

ほんと、ご依頼主がうらやましいです。

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コメント: 2
  • #1

    平野潔 (日曜日, 19 3月 2017 11:07)

    本当に凄いギターです。
    外観の美しさや素材の素晴らしさは写真のとおりですが、音がまた良い。まだギターそのものが楽器としての自覚がない程の若さですから、音が『出る⇔出ない』の中間のニュアンスなど、今後育てていかなければならない部分が多々あることは言うまでもありませんが、その点を差し引いても、満足できるものです。
    オーダーでは楽器そのものの合成感と(弦ではなく)楽器からの『音感』を期待して、存在感のあるボディとネックをお願いしました。製材環境や事情に左右されない厚みのボディと、なるべく太く存在感のあるネックを組み合わせて頂くことで、癖があり弾きごたえのあるギターを期待しました。普段アンプ直結でブルースをやっておりますので、クリーンなサウンドでピッキングのニュアンスの変化が伝わるような楽器が理想です。
    結果的に期待通り、ネックを持って振り回してもびくともしないような合成感と、豊かな倍音のギターとなっています。ファンキーなカッティングの空ピックのエア感が気持ちいい。それでいて単音はごんっと通る音です。減衰は今後変化していくと思いますが、なかなか良い感触です。太いネックにも拘らず、プレイヤビリティは大変良いです。
    既に一度ライブで使用しましたが、存在感のある・前に出る音で非常に実用度は高いです。精神的にも盛り上がってプレイをせざるを得なくなり、疲れましたが…(笑)また3キロ前半の軽さとバランスの良さは大変ありがたい。長丁場肩からぶら下げてプレイしますからここは非常に大事です。
    実は吉田さんの工房には(面識も前知識もなく)半分『冷やかし』のつもりで伺ったのですが(笑)ギターと木材をを愛する眼差しと、誠実さにヤラれてしまい「この人に作ってもらったギターは幸せだろうな」と直感しオーダーを即決しました。
    『ギターに愛される人』ってミュージシャンだけでなく、ここにもいた!って感じです。
    ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

  • #2

    YOS吉田 (月曜日, 20 3月 2017 09:18)

    平野さん、大変ご丁寧なコメントありがとうございます。
    私もお客様からの声を頂戴することで改めて勉強させられる部分が多々ございます。
    今後も楽器の成長を通じて、いろいろなご感想を頂戴出来ますと幸いです。
    末永くよろしくお願いいたします。

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静岡県島田市のギター工房です。
カスタムオーダーギター・ベースの製作、リペアとカスタマイズ、オリジナルエフェクターなどの設計・製作をしています。

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