Brazilian Rosewood Top Body

徐々に完成が近づいてきました新作ギターは

現在塗装の乾燥中。

 

今日はこのギターの目玉でもあります、

ボディの構成について細かくご紹介します。

 

前回簡単に触れましたが、

このギターは某楽器店さんの

アニバーサリーモデルとして製作を進めています。

 

大変ありがたいことに、

ギターの仕様については私にお任せいただきましたので、

大分前から練っていた新デザインに合わせ、

この材を引っ張り出してきました。

Brazilian Rosewood

ブラジリアンローズウッドのブックマッチ材。

言わずもがなワシントン条約のⅠ類で保護されている希少材中の希少材です。

 

私の手元に来たのは3年程前ですが、

木材業者さん曰くこの姿になる前は

「建材」だったそうです。

さぞ立派な建物に使われていらっしゃった材なんでしょうが、

まさかその後エレキギターにされるとは思ってもいなかったでしょう。

どうもごめんなさい。

 

今細々と流通しているブラジリアンローズはつまり、

そのほとんどが一度何かに加工され、

その用途の中では寿命をまっとうした後、

このように再利用されています。

 

この材もおそらく、

伐採されてから数十年では事足りず、

もしかしたら100年超えの材かもしれませんね。

 

 

で、ここから私の出番。

入手時はほとんど挽いたままの状態でしたので、

今回のギターのために製材をしました。

 

ところがさすがのキングオブウッド。

私みたいな若造に扱われるのが気に食わなかったのか、

製材を始めたら暴れる暴れる。

反るは捻じれるはで何度も心折れかけました。

 

貼りあわせるまでに、いつもより数倍手間がかかりましたが、

何とか予定通りの寸法で接着。

 

いよいよ加工に移ります。

 

ここからはまぁ、

普通の加工です。

 

一目瞭然ではありますが、

この新しいデザインのボディは、

テレキャスターがベースです。

よりセクシーでバランスが取れた、

私らしいデザインを心がけました。

 

これだけだと面白みに欠けますので・・・

実はトップ材とバック材接着の際に、

4枚の薄い板を挟み込んでみました。

この材はご近所の突板屋さんから分けていただいたものなんですが、

この濃い突板材もブラジリアンローズなんですよ。

 

その接着面にかかるようにボディ外周を面取りすると、

ご覧の通りのカッコよさ。

ひじにあたる部分をより大きめの面取りにしましたので、

その部分のラインの見え方も変わって、

狙い通りに仕上がりました。

 

 

ブラジリアンローズトップに合わせるバック材、

これも悩みましたが・・・

Swamp Ash 1P

こちらはワンピースのスワンプアッシュ材をチョイス。

 

特に工房在庫の中で最も軽量なものを選択し、

比重の高いトップ材とバランスを取ってみました。

 

色はナチュラルでも良かったのですが、

今回は全体的にダークトーンに統一してみることに。

 

そこでスワンプアッシュをチョコレートカラーに染色し、

導管にはブラックフィラーを刷り込むことで、

アンティークな雰囲気に仕上げてみました。

 

 

そして現在の状態はこちら。

トップコートを吹き終え、

絶賛乾燥中です。

 

下地からトップのクリアまで、

全て手間と時間のかかるラッカー塗料を用いてます。

 

クリアの前には全体的にほんのり飴色を吹き付けていますので、

とても奥行きのある塗膜になりました。

 

塗膜表面は一見きれいに見えるかもしれませんが、

拡大してみると、木材の凹凸が浮出てきています。

 

もう少ししっかり乾燥させたら、

この細かい凹凸を研摩でならし、

バフ掛けして仕上げます。

 

ラッカー塗料ですから、

バフがけして鏡面を作っても、

その後も塗膜が少しずつ痩せて行って、

また木材の凹凸なんかも浮出てきます。

 

このラッカー塗料ならではの経年変化は、

良し悪しというより、完全に好き嫌いですが、

わたしは大好きです。

 

出来上がったらすぐに私の手元を離れてしまうギターではありますが、

10年後見た目がどう変化しているのか、

今から楽しみです。

 

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カスタムオーダーギター・ベースの製作、リペアとカスタマイズ、オリジナルエフェクターなどの設計・製作をしています。

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