Gibson SG Customの3PU化

こうして冒頭の文章をどうしようか考えていたら、

スマホのバイブが家の中でポケモン発見を知らせてくれました。

 

どうせまたコラッタだろ、と覗いてみると・・・・

 

おいおいおいおい、まじかよ。

まさかのカビゴン。

こんなド田舎にようこそ、初めまして。

 

逃げられてはたまりませんので、

秘蔵のハイパーボールに持ち替えた私、

一発で捕獲!

 

仮にも私レベル20超えですから、

最初からCP1000超えも期待出来ます。

 

さぁ注目のCPは・・・・・43!?

 

まぁ・・・ある意味レアな個体です。

 

 

さぁ、気を取り直して、

今日はこちらのギターをカスタマイズ。

Gibson SG Custom

Gibson SG Custom。

 

インバーネスグリーンという素敵なカラーリングに、

ロングバイブローラとスモールガードという、

珍しい組み合わせの1本です。

 

Les PaulもSGもどちらもそうですが、

Customには2ピックアップと3ピックアップのバージョンがありますね。

 

今となっては2PUモデルのほうが標準かと思いますが、

今回のご依頼はこのSG Customの3PU化。

これがなかなか大変な作業なんです。

まずはパーツ類を一旦取り外し、

センターピックアップのキャビティを増設。

 

本家Gibsonの3PUモデルは

3つのキャビティがつながっている形状の物も多いようですが、

ご依頼主のご指定は3つの独立キャビティ。

 

SGはLes Paulに比べると、フロントPUの位置がブリッジよりなので、

PU同士の間隔が狭く、

切削後のキャビティ同士の間隔はご覧のとおり。

壁は5mmも残っていません。

 

この作業はキャビティ切削中に壁が欠損する可能性もあり、

その点はご依頼主にご了承を頂いてからの作業となりましたが、

そう言いながら成功させてこそのプロ。

 

少しでも壁の強度を残すために、

センターPUのキャビティサイズはご覧のとおり必要最小限に留め、

切削中も割れ防止の当て木を用いての作業を行いました。

 

無事完了しホッと一安心。

 

 

そしたら配線!

とは行かないもんで・・・

 

次はセンター用にお持込いただいたピックアップに手を付けます。

 

Gibsonの3PUの配線は、

ストラトのそれとは全然違って、

センターPU単体の音は出しません。

 

センターピックアップはリアとミックスさせるためだけに存在し、

しかもフェイズアウト(逆位相)で接続します。

そうすることで通常の2ハムでは出せない、

シングルコイルのような繊細なサウンドが追加されます。

 

正直、2PUでフェイズアウトさせればいいじゃんと思っちゃいますが、

このお客様3PUのカスタム好きなんだからしょうがない。

レスポールも3PUのものをお使いだそうです。

 

 

作業としては、

Gibsonの単芯シールドPUをそのままフェイズアウトさせようとすると

ショートしちゃって大変なので、

PU自体を解体し、内部の結線を変更するという大工事が必要です。

 

まずは上写真の様にPUカバーを取り外します。

(サラッとカバー外しのテクニックを披露してますが・・・)

そしたらPU本体をバラバラにし・・・

 

 

位相が逆になるように結線し直し、組立て。

念のためテスターで動作を確認し、

もう一度カバーを取り付けて完了です。

 

そしたらようやく配線を。

Gibsonらしいアメリカンな配線、

触らなくて良い部分はそのまま残し、

トグルスイッチ周りだけ変更しました。

 

トグルスイッチは3PU用のものに変更しています。

 

 

こうして無事、

本家と同様の3PU化が完了したSG Custom。

 

SGならでは、3つのハムのエスカッションがつながるこのレイアウト、

迫力満点です。

カッコいい~。

 

 

ちなみにピックガードも加工する必要があるのですが、

こちらはご依頼主自ら実施されるそうです。

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静岡県島田市のギター工房です。
カスタムオーダーギター・ベースの製作、リペアとカスタマイズ、オリジナルエフェクターなどの設計・製作をしています。

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