ES335TDのリフィニッシュ

静岡県内は桜も開花し、

すっかり春本番。

 

人生1度で良いから、

「花粉の無い春」を楽しんでみたいものです。

杉め・・・

全部切り倒して・・・ギターに・・・・。

 

 

いや、失礼しました。

 

 

今日ご紹介するのは

Gibsonの人気モデルES-335TDの大胆なリフィニッシュ。

 

2014年製という新しい335、

イメージ通りの鮮やかなチェリーレッドです。

 

今回のご依頼はこの塗装のリフィニッシュ。

私もセミアコースティックギターのリフィニッシュを承るのは初めてです。

 

ご依頼主のご希望内容を全てかなえるためには、

元の塗装を全て除去する必要がありました。

 

塗膜を剥がす方法はいろいろありますが、

 

今回のは弱めの剥離剤を用いあらかた剥がした後、

全体を丁寧に研磨します。

 

文章ではこれだけですが、

平らな面がほとんど存在しないセットネックギターの335、

とても地道な作業です。

 

剥がし終わったギターはまずご依頼内容の1つ目、

セルバインディングのまき直しを行いました。

 

アイボリーカラーから黒のバインディングに変更です。

 

こういった単色のバインディング材は

CABという柔らかいプラスチックで、

これをシンナー等の溶剤を使って溶かしてくっつけます。

プラモデル用の接着剤みたいな感じですね。

 

ギター作りの工程の中では明らかに異質な作業で楽しいです。

 

 

こういった量産ギターは

特にその研磨作業を機械に頼りがちで、

その結果角に近い部分の形状が崩れ気味。

 

今回のリフィニッシュをより美しく仕上げるためには、

その修正も大事な作業です。

 

そうこうして生地を整えて

いざ塗装へ。

そう、ご依頼主のご希望は真っ白!

 

スノーホワイトと呼ばれる少し落ち着きのある白で、

真っ白の塗料にわずかな青を混ぜています。

 

「なーんだ白か」と

思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、

とんでもありません。

 

塗装に携わる人間にとって、

白はまさに地獄です。

 

他のカラーではまず見えない

わずかな塵や汚れまでくっきりハッキリなこの色。

 

着色からトップコート吹き終わりまでは、

冗談では無く、

息をするのもためらう程神経質になります。

 

 

事前には塗装環境の入念な大掃除、

作業当日は埃っぽい他の作業を全て止め、

埃の最大の原因となる衣服表面を濡らし、

その上からナイロン製のテラテラな上着を着て作業に臨みました。

 

結果は、

私が信じられない位、美しい仕上がり。

 

これは多分私の技術じゃなくて、

ご依頼主のこのギターに掛ける執念が勝った結果だと思います。

 

バフがけして塗膜をグロスに。

その後細かい部分の仕上げをして再組込みです。

こうして、

世にも珍しい白い335が完成。

パーツ類との色味やサイズ感も相まって、

とても高潔な印象です。

 

全てウレタン塗料で仕上げていますので、

ラッカー塗料に比べてこの白さも艶もはるかに長持ちします。

それももちろんご依頼主のご希望です。

 

 

先日無事ご依頼主に納品し、

大変喜んで頂きました。

 

私にとっても

これまでのリペアやカスタマイズとはまた違った

達成感・・・

というより安堵感が大きいご依頼でした。

 

いや~、

ホントに上手く行って良かった。

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カスタムオーダーギター・ベースの製作、リペアとカスタマイズ、オリジナルエフェクターなどの設計・製作をしています。

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