Buckeye Burl Project 其の2

2015年もあと3か月ですね。


突然ですが、

今1つ面白いイベントを企画中です。

これまで日本国内ではあまり無い感じのギターイベント。

詳細は来週には発表出来るでしょうか。


その他にも年末に向けて

いろいろ新しい展開を予定しておりますので、

当工房の動向、是非お見逃しなく!




さぁ、注目のバックアイバール企画、

今日は端材も有効活用です。

非常に難易度の高い加工が続く今回のカスタマイズですが、

その中でも珍しい加工がこちら。


ヘッドの一部を掘り込み、

バックアイバールの端材の中から良い感じの部分を選び、

掘り込んだ形ピッタリに加工します。


写真だと、なんだかサラッと掘ってるようですが、

指板面より1段低い位置にあるヘッドに

正確かつ綺麗に掘り込むためには、

かなり大がかりなセッティングが必要でした。

セッティング1時間、掘るの2分です。

(写真撮り忘れ、スイマセン)


そしたらしっかりと接着し・・・

元のヘッドとそろえると、

こんな感じになりました。


当たり前ですが、

バックアイバールの木屑は

木屑とは思えない色。

香りも独特で、決して良い匂いとは言えません。


ヘッドの表は、

一旦元の塗料を全て除去。

デカールも合わせて除去し、

一際目立つ蝶のインレイのみ残します。


いろんな理由があってこのような個性的なデザインとなりましたが、

メイプルとのコントラストが

とても美しいカスタムヘッドになりました。



実は端材でもう1品。

今回のカスタマイズに際して、

サウンド面のご要望にお応えするために、

ピックアップも交換。


ソープバータイプのピックアップのために、

特製のピックアップカバーを製作しました。

このカバーも後ほど塗装します。


バックアイバールを貼りつけたボディは

一旦キャビティ等全て蓋がされた状態ですので、

新しいピックアップカバーに合わせ、

キャビティの加工を施します。


掘り終わったキャビティの底には、

旧ピックアップの名残が見えて、

なんだかこれも素敵ですね。


ご覧の通り、リアP.U.のポジションは元のまま、

フロントP.U.の位置は大分ブリッジ寄りに変更しています。


新しいピックアップの幅も

元のピックアップと同じ寸法とすることで、

演奏時の指の位置に違和感が出ないようにしています。



このベース、元はピックガード付きでしたが、

今回のカスタマイズ後はピックガードを付けません。


その点でも演奏感は大きく異なるのですが、

私はそこも抜かりありません。


貼りつけたバックアイバール材は、

元のピックガード材分も加えた厚みで接着しています。


つまりボディ全体が2mm程厚くなっています。


そうすることで、

演奏性は以前と変わらず、

ボディの質量を増やし、

バックアイバールをより贅沢な厚みで残すことが出来る、

まさに1石3丁なカスタマイズになっています。



ヘッド、ピックアップカバーと、

このカスタマイズの肝な作業が無事完了。

あとは丁寧に仕上げていくだけですね。

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ABOUT YOS

静岡県島田市のギター工房です。
カスタムオーダーギター・ベースの製作、リペアとカスタマイズ、オリジナルエフェクターなどの設計・製作をしています。

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