メタリック塗装はそりゃ大変

見た目がキレイな木材を使うことが多い私は、

必然的に木目が透けて見える

シースルーなカラーリングを行うことが多いです。


ただ、

楽器作りの難易度として考えると、

木目を隠してしまう、

つぶし着色の方が

総合的には難しいと感じます。


木目が見えなくなる分、

傷や形の歪みがいつも以上に目立ちます。

本当の技術が問われる作業ですね。



今日ご紹介する作業は、

そんな「つぶし」着色中でも

難易度がさらに上がるカラーリング、

メタリックカラーです。

下地研磨後 ⇒ 下地ホワイト ⇒ ゴールド
下地研磨後 ⇒ 下地ホワイト ⇒ ゴールド

先日からご紹介している

オーダーのストラトタイプの着色工程です。


まずはいつも通り、サンディングシーラーを研磨。

しっかりとした下地を作ります。


続いて、

メタリックの下地カラーを吹き付け。

これは何色でも構わないのですが、

明るいメタリックカラーの場合は、

白やグレーが多いです。

木目を隠ぺいするのが目的です。


無機質できれいなメタリック塗装をするためには

とにかくここまでの下地作りがとにかく重要。

少しの傷やホコリが、

この後のメタリック塗料の輝きで

より目立ってしまうんですね。


今回はゴールドを吹き付け。

このゴールドも、

シルバーの塗料に

4色ほど色を混ぜて作ります。


綺麗なゴールドストラトになりました。


が、これまだ序盤。


続いてこの上に、

細かいラメ粉末を吹き付け。

スパークルシルバーを上塗り
スパークルシルバーを上塗り

なかなか写真では伝わりませんが、

すっごいキラキラ。


ここから先、全ての作業で

このキラキラが邪魔をします^^;



とても綺麗なゴールドストラトですが、

なんとこれ、まだ前半戦。

これを下地として、

別の色が上に乗ります。


楽しみですね。


ただ、その楽しみの前に、

超重要な作業が一つ。


塗装場の大掃除です!


メタリック粉末やラメ粉末、

そのままにしておくと、

他のモデルの塗装に入り込み、

大変なことに。


フィルター等はもちろん総交換。

1週間は他のモデルの塗装はしません。


つまり、メタリックモデルは

スケジュールの調整も難しく、

そんなところも

職人泣かせだったりします。


この後失敗して、

やり直しにならないように頑張ります!



このモデルに合わせて、

ヘッドに入れるロゴもオーダーしており、

丁度良く入荷しました。

シルバーロゴとゴールドロゴ
シルバーロゴとゴールドロゴ

いつもは下のシルバーロゴなのですが、

今回はご依頼主の希望で、

ゴールドのロゴを新調しました。


こちらもあのカーリーメイプルなヘッドの上で、

どう仕上がるか、楽しみです。

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静岡県島田市のギター工房です。
カスタムオーダーギター・ベースの製作、リペアとカスタマイズ、オリジナルエフェクターなどの設計・製作をしています。

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