寸暇を惜しんで

日曜日はご来客が多く、

今日もたくさんのお話をさせていただきました。


大がかりな木屑をまき散らす作業等は

なかなか進められませんので、

そんな日はエフェクターでございます。



ギター作りの風景以上に

馴染みの無い方が多いかもしれません。


完成品のご紹介は

サイト内エフェクターページをご覧ください。


ブログでは

ざっくりとではございますが、

その製作工程を紹介させていただきたいと思います。

エフェクターパーツ
筐体は穴あけから。パーツもこれだけのものを組み上げます。

まずは外側、ケースの加工。

金属への穴開けです。

ずれないように、ひたすら慎重に作業します。


バリ取りや表面の凹凸取り等を丁寧に行い、

お手製のラベルを貼りつけます。


筐体加工は今でも、

10個に1個ほどは満足の行く精度にならず、

残念ながら破棄するものが出てしまいます。



続いて中身の作業へ

基板ハンダ付け
パートのおばちゃん手袋が必須

続いて、

各モデル専用のプリント基板に、

細かい電子部品をはんだ付けして行きます。


この基板もハンドメイド。

プロの基板業者にも負けない自慢の品質ですが、

その製作工程はまた後日ご紹介させていただきます。


ハンダ付けをする銅箔部分は

手の油分が大敵です。

ここからは終始、

綿の手袋をはめて作業します。


全て取り付けたのが写真右。

この景色、シムシティみたいで大好きです。


続いて、

大きめのパーツを組み上げていきます。



ケース内配線
完成間近ですが・・・

ハンドメイドエフェクター界では

たぶん珍しいのですが、

当工房のエフェクターは

ほとんどのパーツが基板実装です。


設計や加工の精度はとてもシビアなのですが、

その分生産効率が上がり、

後のトラブルも少ないと考えています。


ただ、電源周りだけは

様々な事情により配線材を用いてワイヤリング。


そのあたりを先に済ませてから、

基板を取り付けます。


さぁ、もう完成か!?

と思いきや、

突然乱雑に、長い配線材をはんだ付け。

動作チェック
「急がばまわれ」です

このように、

ジャックやふっとスイッチをはんだ付けする前に、

基板から信号を取り出すためのテストワイヤーを仮付けし、

専用のマシーンで動作のチェックをします。


ここでチェックしておけば、

仮にパーツのトラブルや間違いがあっても

まだ修正が可能です。

逆に、全ての作業か完了してから

トラブルが発生しても、

修正はなかなか大変なんです。



このマシーン、

改良を重ねた3号機なのですが、

かれこれもう10年ほど使っているでしょうか。

私の大切な相棒の一人です。


この基板チェックマシーン、

いまでは母校の教材としても使われていますが、

私の発明です!

私が作ったものの中では

多分一番人様の役に立っているものかもしれません^^;



このマシーンで

サウンドや動作を全て確認し、

問題が無ければ一気に完成へと向かいます。

パッケージングを行い、

無事完成です。


今日製作したものはすでに嫁ぎ先が決まっていて、

明日黒い猫の運送屋さんに運んでいただく予定です。


気に入っていただけると良いのですが。

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ABOUT YOS

静岡県島田市のギター工房です。
カスタムオーダーギター・ベースの製作、リペアとカスタマイズ、オリジナルエフェクターなどの設計・製作をしています。

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