リペア料金70円でございます。

おかげさまで、

現在工房内はリペア待ちの楽器で

あふれかえっております。

 

なぜかそのような時、ご依頼を受ける内容は

同じようなものが多いのですが、

ここ数日はサーキット周りのリペアに集中しています。

 

今日はその中でも、

ダメージの大きい「ブリッジアース」のトラブルについて

少し取り上げてみたいと思います。

 

エレキギター最大の弱点ノイズ。

空間中の電磁波等を楽器の金属パーツが拾い、

音声信号に混入することでノイズが発生します。

 

そこで、現代のギター・ベースは、金属部分を出来るだけ

アース電位と結線させることで、

信号に混入するノイズを出来るだけ減らす配線をします。

 

特に効果が大きいのが、「ブリッジアース」「弦アース」と呼ばれる配線で、

ペグ・弦・ブリッジが拾ってしまうノイズをアースへと流す、

重要な役割があります。

レス・ポールのブリッジアース
トラブルが起こると厄介なアース周り

たとえば、有名なGibson社のLes Paul Modelは

上の写真のテールピース部分。ボディに埋め込まれているスタッドから

アースが採られています。

ここが外れてしまうと、写真右のような専用工具を用いてスタッドを引き抜き、

また線を採りなおす作業を必要とします。

ご家庭レベルではなかなか難しいリペアの一つです。

 

弦に触れてもノイズが全く減らない場合には

この症状が疑われますので、リペアマンに見てもらいましょう。

 

 

本日ご依頼を受けた症状は、

さらにその発展系。

一部のトレモロブリッジに起こるノイズトラブルです。

GOTOH510T
GOTOHの最高級ブリッジです

シンクロナイズドトレモロに代表される

アーム付きのトレモロブリッジも

もちろんブリッジアースを採ります。

 

アームバーとブリッジが

ネジ山によって取り付けれられるタイプのブリッジは、

アームを奥までネジ込めば、アームのアースも

問題ありません。

 

ところが、アームをゆるく取り付けたい方の場合、

ネジの遊びによりアースが完全でなく、

アームを動かすと、それに合わせて「ブチブチ」と

ノイズが入ってしまう場合があります。

 

いくつか対処法がありますが、

お勧めはこれ。

お安くお手軽で、失敗もありません。

スーパースプリング
バネは偉大です

直径5mm程度の柔らかい押しバネを、

ブリッジのアームホールに入れて、

その上からアームをネジ込みます。

アームとブリッジの間に常にこのバネが突っ張ることで

アームをゆるく取り付けても、アースがしっかりと採られる仕組みです。

 

このスペシャルパーツ、

ジャンボエンチョー(静岡ローカルの老舗ホームセンターです^^)で

2本セット140円!

 

効果は絶大ですので、

是非お試しください。

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ABOUT YOS

静岡県島田市のギター工房です。
カスタムオーダーギター・ベースの製作、リペアとカスタマイズ、オリジナルエフェクターなどの設計・製作をしています。

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